ギター修理 ネック折れ 画像その1

 ○ストラトタイプのネック折れ

 ストラップが外れてヘッド先1弦側サイドから落ちて折れたそうです。

 その場合ヘッド先の1〜3弦辺りで割れる事がありますが、

 画像のように長い距離で割れるのは希です。

 材自体が普通のメイプル材と違う事も関係しているのかもしれません。

 他のショップでは修理不可と言われて僕のお店にご来店下さったのです。

 ○折れた断面

 確かに割れた断面はささくれていて接着後の強度に不安を残しそうです。

 しかし、この特殊なメイプル材はパサパサした感じでした。

 目で見える割れた断面とは別に見えない部分の強度。

 詳しく言うと割れた断面と平行するように表には出てこないヒビなどの

 破損部がある可能性があります。

 ○接着

 とりあえずヘッドのジグを制作するので割れたヘッド部を接着します。

 接着するために簡単な当て木のジグを作りクランプします。

 この後にアクリルでヘッドの形のジグを制作。

 ○接着後

 こんな感じで接着しました。

 この時点でチェックしましたが思った以上の強度がありましたが

 持ち主の方の意向で強度を増す作業へ。

 ○ヘッドをカット

 接着した部分より少し内側へルーターでカットします。

 カットされた断面は90°ではなく少し斜めに面取りカットしています。

 これは新たに接着する木部の接着面を稼ぐため。

 そのため90°で接着するより強度がでます。

 ○ヘッドカット後

 こんな感じです。

 カット断面の画像が上手く撮影出来ずすみません。

 45°のカッターを使用したかったのですがペグ穴の間隔等の関係で

 75°のルータービットを使用しています。

 この後に新しい新しいメイプル材を接着。

 ○メイプル材接着後にヘッド外周をカット

 新しいメイプル材を接着して最初の行程で製作したヘッドの

 アクリル製ジグにてヘッド外周をカットして一緒にペグ穴を開けます。

 新しい材の部分と元の部分のメイプルの色の差が分かりますか?

 新しく接着したメイプル材の方が白いです。

 ○ヘッド補強

 強度を増すためにヘッド裏面からヘッドの厚さ三分の一薄く削る。

 補強のメイプル材をヘッド裏面に接着。

 ○ヘッド厚を調整

 ヘッド裏に接着した補強の材を含むヘッド厚を

 元のヘッドの厚さより少し厚く研磨してさらに強度を上げる。

 ○接着面

 グリップ側の接着面はこんな感じです。

 ヘッド表面もツキ板を接着して接着面の継ぎ目を隠したかったが

 ご依頼主のご希望で見栄えのコストを抑える事に。

 ○塗装上がりのヘッド裏

 今では仕上がった時よりクリアーラッカーが焼けて

 木部接合部が目立たない感じになりました。

 ○ヘッド表

 画像では分かり辛いですがヘッド表には接ぎ木した材の

 色の違いが分かります。


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